このページでは、呼吸数をモニタリングすることで自分のメンタル状態を教えてくれるウェアラブル活動計Spire(スパイヤー)のレビューついてご紹介しています。

最近、一部の最新デジタルグッズフリークたちの間でウェアラブル活動計がブームになっていますよね。

世界的に人気の米フィットビット(Fitbit)、米ガーミン(Garmin)のほか、日本国内でもオムロンやエプソンなどのメーカーがいろいろなモデルを発売しています。

これらのウェアラブル活動計は、リストバンド式で歩数や移動距離、心拍数などを計測してくれるものが主ですが、Spireはこれまで発売されてきたウェアラブルデバイスとは少し毛色が違っています。

Spireの最大の特徴は、「呼吸」にフォーカスしたウェアラブルデバイスというところです。

人は、緊張しているとき、ストレスを感じているなどには呼吸は速く、浅くなり、逆に深い集中状態に入ると深く・ゆっくりした呼吸となります。

Spireは、このような呼吸状態を24時間、365日モニタリングしながら「呼吸の先生」になってくれるのです。

例えば緊張して呼吸が不安定になっているときには特定のパターンで振動して深呼吸をするように促してくれ、また、ゆっくりした安定した呼吸を持続できるとまた特定のパターンで振動して褒めてくれたりします。

Spireは日本国内ではまだ認知度が低くレビューも少ないようですが、装着した人の呼吸をモニタリングして自分の呼吸に「気づき」を与えてくれるよいツールです。Spireに興味を持たれた方にこの記事を役立てて頂ければ幸いです。

Spireってどんな製品?

Spireは、前述の通り、装着した人の呼吸をモニタリングしてくれる商品です。

内部に圧力センサが内臓されていて、ズボンのお腹の部分やブラジャーの真ん中に取り付けることでお腹や胸が膨らんだりへこんだりする動きを圧力センサーで計測します。

また、加速度センサも内蔵していて、歩数を計測したり、座っている時間、活動している時間を計ってくれたりもします。

Spireの主な機能を簡単にまとめるとこんな感じです。

  • 呼吸の波形(速さ、深さ、繰り返しの安定性)、歩数、座っている時間を時刻歴で計測・記録してくれる
  • 緊張状態にあるときに振動してリラックスを促してくれる
  • スマホ(iPhone、Android)のアプリと連携してデータ分析してくれる
  • 撮影した写真や位置情報と連携できる
  • リラックスしたいとき、元気を出したい時など呼吸に関する音声ガイドを聞ける

管理人がなぜSpireを購入したか?

管理人は普段サラリーマンをしています。出勤前にはジョギングや庭いじり、退社後には家族と過ごしたり友人と飲み行ったり映画を見たりと趣味や遊びに追われた日々を送っています。

そんな管理人のモットーは仕事をさっさと切り上げて残業を少なく会社を出ることです。

このためには集中して早く正確に仕事をこなすことが大切です。

ところが、集中して仕事ができる日もあれば全く集中できないときもあります。この違いは何か?ということで今でもよく分かってはいませんが、呼吸をモニタリングすることで何か自分のバイオリズムがわかるのではないかということでこのSpireを購入することにしたのでした。

結構な値段がしますが、常に身に着けるもので使用頻度が高いし、効率的な仕事の助けになって早く帰るきっかけになってくれるなら、と覚悟を決めて購入したのでした。

Spireには種類があるので気を付けて買いましょう

2018年4月現在発売されているSpireには、「Spire Stone」と「Spire health tag」があります。

写真の左側が今回ご紹介するSpire stone、右側がSpire health tagです。

Spire stoneはクリップでズボンやブラに取り付け、取り外しできるタイプで、洗濯には非対応です。

Spire health tagは2018年初めに発売された最新モデルで、服や下着などにずっと貼り付けっぱなし、電池は1.5年持続し、衣服と一緒に洗濯可という常識を覆すデバイスです。複数個購入して複数の衣服に着用することを想定しています。

管理人が購入を決めた時にはSpire health tagは国内のAmazonでは売っておらず、手に入れるのに苦労しそうだったので、Spire stoneを選びました。

Spire stoneとspire health tag

左が今回ご紹介するSpire stone、右はSpire health tagです。

Amazonでは、「Spire」と検索すると2種類のSpireがヒットします。

1つはタイトルが「for iOS」となっているもの、もう一つは「for iOS and Android」となっているものです。

Spireには2種類あります。違いは対応OSです。

Amazonでは、2種類のSpireが売られています。一つはiOS用、もう一つはiOSとAndroid用です。管理人はもちろん購入。

Spireの発売当初、対応OSはiOSのみでしたが、その後、Androidにも対応するようになりました。

というで、for iOSと記載あるものは旧バージョンと思われますので、「for iOS and Android」と記載のある方を購入しました(for iOSでもAndroidで使えるかもしれませんが、問い合わせたわけではないので真実はわかりません・・・)。

少なくとも管理人が買ったものはAndroidで問題なく使用できています。

Spireを開封してみよう♪

SpireをAmazonで購入すると2日後には自宅に到着しました。

パッケージはこんな感じ。右上にはMindfulness + Activity Trackerとあります。

「Mindful(マインドフル)」というのは、心が落ち着いていて集中力が高まっている状態のことです。

世界にはこうした人間のメンタル状態を研究しているグループがいて、この「マインドフル」という名称はハーバード大学の研究グループが名付けたそうです。シカゴ大学の別の研究者は「フロー状態」と言ったりもするようです。蛇足ですが。

Spireのパッケージです。iPhoneやiPadなどを連想させる箱ですね。

箱の裏面には簡単な使用方法の説明が書かれています。

  • 緊張しているのはいつか?なぜ緊張するのか?どうやって緊張に対処するのか?などの問いの答えを見つけましょう。
  • 呼吸を監視することでユーをリラックス状態に導きます。
  • スタンフォード大学のカーミングテクノロジー研究所の研究結果に基づいたアドバイスをくれます。

また、ズボンのお腹周りやブラにクリップして使ってね、とあります。

箱の裏側には簡単に使用方法が書かれています。

箱の側面にはアップルストアとGoogleプレイストアの2つのロゴが併記されています。

iPhoneでもAndroidでも両方使えるということですね。

管理人は使ったことはありませんが、iPhoneの「ヘルスケアApp」や「アップルウォッチ」にも対応しているようです。

呼吸数モニタリングガジェットSpireの箱です。

Spireのパッケージです。確かにApple storeとPlay storeの2つのロゴがあるのでiOS、Androidの2種類に対応しているようです。

早速Spireの箱を開けてみましょう。

Spire本体は透明なカバーに包まれています。Spire stoneとの名前の通り、背景にも石の絵が・・・。

Spireのデザイン自体も石をイメージしたそうです。

Spireのサイズは3cmくらいあるので意外と大きいです。

Spireの箱を開けてみたところ。意外と大きいです。

透明なカバーを取ってみてSpireを10円玉と並べてみたところです。

Spireは長辺が約4.4cmなので10円玉の大体2倍くらいの大きさです。

spireのサイズを10円玉と比べてみました。

Spireのサイズは約4.4cmです。10円玉の2倍くらいです。

Spireの付属品です。

  • Spire本体
  • ワイヤレス充電器
  • マイクロUSB充電ケーブル
  • 説明書(英語)
Spireの付属品です。本体、ワイヤレス充電器、マイクロUSBケーブルです。

Spireの付属品です。本体、ワイヤレス充電器、マイクロUSBケーブルです。

Spireの充電器です。ウッド調の天板がおしゃれ風ですが、Spire本体が石をイメージしたならこの充電器にも統一感のあるデザインの方がよかったんとちゃいますか。

ワイヤレス仕様になっていて、Spire本体を上に置くと自動で充電が始まります。

インターフェイスとしては、写真左側のmicroUSBケーブルを充電用USBポートにつなぎます。

写真右側のポートは給電用です。普段使っているスマホの充電ケーブルなどをここに差せばスマホを充電できます。

これでSpireを充電してるせいでコンセントが足りなくなってスマホ充電できない!なんてことにはなりません。

細かいユーザーへの気遣いがありがたいですね。

Spire(スパイヤー)のワイヤレス充電器です。

Spire(スパイヤー)のワイヤレス充電器です。ウッド調の天板に充電用microUSBポート、給電用USBポートがついています。

充電器の裏面です。

Made in Chinaですが、Designed in San Franciscoと書いてデザインはちゃんとサンフランシスコでしたよ!と強調してあります。

Spireの充電ドック(裏面)です。

Spireの充電器の底です。

Spireを充電してみよう!

Spireを使うために早速充電してみましょう。

microUSBケーブルを充電器につないでSpireをその上に置くだけです。

マニュアルに「充電ドック上に置くとSpire本体の青いライト点滅します」と書いてあるのに点灯しないので壊れているのかと思いましたが、しばらく待っていたら無事に点滅しました。

焦らずに待ちましょう。フル充電まで2時間くらいです。

Spireをドックで充電しているところ。青いライトが点灯します。

Spireをドックで充電しているところです。青いライトが点灯しています。

Spireアプリをスマホにインストールしよう!

充電している間にアプリの設定をしましょう。

Spireは単独では動作せず、スマホ(iPhoneまたはAndroidスマホ)と連携させることが必要です。

管理人はAndroidスマホを使っているので、Play storeからアプリをダウンロードします。

Play storeでspireと入力して検索すればすぐに出てきます。

ダウンロード数は1万ですので、マイナーなウェアラブル活動計としてはまずまずといったところでしょうか。

Apple storeではもう少しダウンロード数が多いのかも知れません。

PlayStoreでSpireのアプリをダウンロードしましょう

PlayStoreでSpireのアプリをダウンロードします。

評価にはばらつきがあるようです。

とても満足しているか、こんなソフト使えるか!と不満があるか両極端のようです。

管理人が評価を付けるとすれば期待も込めて★★くらいかな、と思います。

主な不満は、スマホとSpireが離れすぎた場合などで一度接続が切れると再度手動で再接続しなければならないのが面倒なところです。逆に以外は大きな不満はないのですが。

Spireのアプリの評価

アプリのインストールが終わったら、アプリを起動してアカウントを作成します。

「Create account」のボタンをクリックします。

Spireのログイン画面です

Spireのログイン画面兼アカウント作成画面です。

アカウント作成画面では、

  • ファーストネーム
  • メールアドレス
  • パスワード

を設定します。

ブラウザでアクセスしなくてもSpireアプリ上でアカウント作成が完了するので楽ちんです。

Spireのアカウントを作る

Spireのアプリにログインしたらまずはアカウントを作成しましょう。

Spireを早速使ってみよう♪

まずは自分の呼吸の波形を見てみよう♪

アカウント作成まで済んだら、Spireをズボンもしくはブラジャーにクリップで取り付け、スマホとBluetoothで接続します。

無事に接続できるとこんな画面になります。

自分の呼吸に合わせて線が上下するので不思議な感じです。

この波が大きく、規則正しい形になれば安定したよい呼吸ができているということです。

spireの初期画面です。

これがSpireの初期画面です。この波打っているのが呼吸の波形です。横軸が時間で縦軸がSpireが検知した圧力の大きさ(お腹もしくは胸のふくらみとへこみの動き)です。

逆に緊張状態にあるときにはこんな画面になります。

画面の色が赤く変わり、いかにもやばそうです。

このように波形が乱れたり波高が小さくなったりすると緊張状態になっている証拠ですので、深呼吸して呼吸を整えましょう。

この緊張状態が長く続くとSpireが振動して忠告してくれます。

ちなみに緊張状態が何分続くと振動するか、というタイミングは設定画面で決められます。

緊張状態にあるときのSpireの波形です。

緊張状態(Tense)になると画面が赤くなります。深呼吸して呼吸を整えましょう。

正しい呼吸法を練習しよう♪

呼吸が落ち着かない場合には、上のキャプチャ画面右下の緑色の泡のようなアイコンをクリックしましょう。

深呼吸のトレーニング画面に移ります。

画面上のグレーや緑の粒が呼吸に合わせて広がったり真ん中に集まったりします。

呼吸が浅すぎるともっと深く呼吸するように、呼吸が早すぎるともっとゆっくり呼吸するように、というアドバイスが出ます。

灰色の粒が全て緑色に変わればよい深呼吸ができているということです。

管理人も試してみましたが意外とこれが難しい。。深さはよいようですが、息を吐くのが早すぎる!と注意されました。

でも全て緑色に変わるころには確かに呼吸が楽になっていました。

Spireには呼吸をトレーニングする機能もあります

画面右下の緑色の泡のアイコンをクリックすると、呼吸に合わせて緑色の粒が広がったり集まったりすぐ画面が現れます。

呼吸の分析結果を確認しよう♪

画面下部の「STATS」というボタンをタップすると、その日・週の呼吸の分析結果をビジュアル的に確認できます。

Spireでは呼吸状態を3つに分類しています。

  • Calm(穏やか):呼吸数が平均よりやや少なく呼吸が安定しているリラックス状態
  • Focus(集中):平均よりもやや呼吸が早く安定している集中状態
  • Tense(緊張):呼吸が浅くて不規則な緊張状態

この他に、運動しているかどうかを2つの状態で分類しています。

  • Active:動いている状態
  • Sedentary:動かない状態

下のキャプチャ画面が管理人の3/25(日)の呼吸の分析結果です。

日曜日で休日の日なので、リラックスした状態が一番長いかと思いきや意外と集中状態が長いことがわかります。

これは後でも出てきますが、睡眠時を集中状態をカウントしているためです。

一時間以上も緊張状態になってしまっている理由は自分でもよくわからなかったのですが、もっと減らすように工夫したいところです。

Sedentaryが820分とかなり長いですが、睡眠時間もカウントされているからだと思います。

Spireの計測結果の一日のサマリーです。

Spireを一日使った結果のサマリーです。こうして日ごとにCalm、Focus、Tense、Active、Sedentaryの合計時間が表示されます。

また、さらに一日24時間のうちどの時間帯にどんな呼吸状態にあったかをグラフで見ることもできます。

下の画面の上にあるバーコードのようなグラフが24時間の呼吸状態を表しています。

青が集中状態(Focus)、緑が落ち着いた状態(Calm)、赤が緊張状態(Tense)を表します。

管理人の場合には0~8時(寝てる時間!)と夜20時以降に集中していることが分かりました。寝ている時間は安定した呼吸状態のため、集中していると分類されてしまうんですね。

これは集中時間としてカウントしてほしくないのでSpireの開発元には改善してほしいポイントです。

Spireでは一日のうちどの時間帯に緊張、集中していたかなどを振り返ることができます。

Spireでは一日のうち、どの時間に集中していたのか、リラックスしていたのかなどを振り返ることができます。

Sireのアプリにはマップとの連携機能もあるので、自分がどこにいるときに集中しているのか、緊張しているのか、などの場所との相関も含めて統計を取ることができます。

職場への通勤中、学校で勉強中、上司とやり合っている最中など自分がどんな状態にあるのか分析すれば、例えば好きな音楽を聴いてリラックスする、ガムを噛むなどの対応を考えるのに役立つでしょう。

Spireにはマップとのリンク機能もあります

Spireのアプリにはマップとのリンク機能もあります。自分がどの場所でどんな呼吸をしていたかを振り返ることができます。

インストラクターのアドバイスを音声で聞いてみよう

画面下部の「BOOSTS」というアイコンを押すと、インストラクターのアドバイスを音声で聞くことができます。

音声ガイドには何種類かのメニューがあります。下の画面に出ている5種類はこんなアドバイスです。

  • Calm:落ち着くためのアドバイス
  • Focus:集中するためのアドバイス
  • Clinical-Strength Calm:医療現場で使われる呼吸を落ち着かせるアドバイス
  • Reduce Tension:緊張を和らげるアドバイス
  • Meditate:瞑想に至るためのアドバイス
spire上でBOOSTSのボタンを押すと呼吸のインストラクションが始まります。

BOOSTのアイコンを押すと呼吸に関するレクチャーを受けることができます。

まとめ

このページでは、Spireのレビューについてご紹介しました。

Spireのレビュをまとめるとこんな感じです。

  • Spireはズボンやブラに挟んで使う呼吸のモニタリングに特化したウェアラブルデバイス
  • iPhoneやAndroidスマホと連携して使用
  • 緊張して呼吸が不安定になると振動して通知
  • 一日や一週間の呼吸の分析結果をグラフィカルに表示
  • 自分の呼吸・精神状態の把握、見直しに使える
  • バブルを動かしながらの深呼吸の練習、専門家の音声アドバイスを聞きながら呼吸の練習が可能

管理人が使った感想としては、自分の呼吸状態を意識するきっかけとしていいツールだと思っています。

仕事がなかなか片付かずに遅い時間まで仕事をしているとSpireがブルブルしてストレスが溜まってるんだなーと実感して深呼吸したり、午前中は割と集中できていたり、自分の的確な分析とアドバイスをしてくれます。

いまいちと思う点は、スマホとの接続が一度切れると手動で再接続しなければならない点、睡眠時もFocus状態としてカウントしてしまうところなどです。睡眠時間はSleep状態として別枠でカウントするなど開発元には工夫してほしいところです。

それでは!