A3 e-tronはアウディ初のプラグイン・ハイブリッド車(PHEV:Plug-in Hybrid Electric Vehicle)です。
ドイツ車だけあって、国産車のプラグイン・ハイブリッド車であるトヨタプリウスPHVやアウトランダーPHVに比べてより「走り」を追及したつくりになっています。
そんなe-tronのEV走行可能距離は、カタログ値で52.8kmです。
が、所詮カタログ値。そんなに走ってくれるはずがありません。
実力としては一体どれくらいまで電気のみで走れるのでしょうか?
ということで、管理人の所有するe-tronで実際のEV走行可能距離をいろいろな条件で測定した記録をご紹介します。
目次
高速道路でのEV走行可能距離は38km
まずは、バッテリー走行の距離が伸びやすい高速道路での計測結果です。
走行条件
・経路:自宅出発→1kmほど下道走行→高速道路走行
・ACC(オートクルーズコントロール)はON:高速道路の制限速度+20km程度で設定
測定結果
バッテリー切れになった直後のDIS(Driver Information System)がこちら。
左側のパワーゲージの右下がバッテリー残量を示していて、赤いランプが点灯してバッテリー残量がゼロになっていることがわかります。
トリップメーターは、中央のDISの下から二段目に表示されています。右側の37.7というのが、家を出発してからの走行距離です。
ということで、高速道路におけるAudi A3 etronのEV走行距離は37.7kmという結果になりました。
ちなみに今回走った高速道路は都市高速というよりかは山沿いの高速道路なので、多少のアップダウンはありました。
また、計測した日が3連休の初日であったこともあり、道がそこそこ混んでおり、ACC走行時には定速走行よりも前の車と一定の距離を保つためにモーター出力が時々刻々と変化する状態の方が長かったです。
より平坦な高速道路で、かつガラガラでACCの速度一定走行が維持できれば、EV走行距離はより伸びたでしょう。
街中の一般道でのEV走行可能距離は36km!
さて、次は一般道編です。EV走行可能距離はどのように変化するのでしょうか。
今回は、バッテリー残量が67%の時点からスタートしました。
管理人はバッテリーの劣化を防ぐためにあまり満充電にはしないように心がけています。
この日も朝一度乗車したあとだったので、バッテリーもフル充電ではありません。
ちなみにこのとき確認したスマホのMyAudiアプリの画面がこちら。
バッテリー残量が67%、走行可能距離は29kmと表示されています。
こちらがA3 e-tronのDIS画面です。出発時にトリップメーターを0にセットしました。
画面左のパワーメーターの右下のバッテリーゲージがやや減っているのがわかります。
それでは、この状態から出発です。レッツゴー!!
走行条件はこんな感じです。
- 経路:都市部郊外の管理人の家から、都市中心部にバイパスで移動、その後、都市中心部で用事を済ませるために駐車場をはしごしながらぐるぐる
- ACCはOFF
- アクセル操作:急な加減速は避け、エコ走行
- エアコン:雨の日だったのでフロントガラスの曇り止め用に風量最弱運転
- 時期:2018年12月
結果がこちら。
バッテリー残量が0となったときのDIS画面です。
パワーゲージ右下のバッテリ残量が赤に点灯していていますね。
また、DIS中央パネルの最下行、D1の右にEVと書いた車の絵が斜線で消されています。これもバッテリー残量がなくEV走行不可であることを表しています。
このときのトリップメーターは24.0kmでした。
と、いうことで、バッテリー残量67%からスタートして走行距離が24.0kmだったので、100%に換算すると、
24 km ÷ 0.67 = 35.8km
ということで、今回の条件でいくと、一般道でのEV走行可能距離は35.8kmとなりました。
意外と健闘です。ガソリン車の燃費は高速道路に対して街中を走るとガクっと燃費が落ちますが、低速度からトルクが高く、
効率的にパワーをタイヤに伝えることのできるEVモーターの場合にはさほど一般道のようにストップ&ゴーが多い場面でも
燃費は大きく変わらないのかも知れません。