このページでは、EV/PHVの充電ケーブル収納用ボックスをDIYで自作する方法をご紹介しています。
管理人がおすすめするのは、外壁に穴を開けずに、角パイプを立てかけてそれに充電コネクタを固定する方法てす。
目次
EV/PHVの充電はまだまだ自宅が中心
日産リーフ、三菱自動車i-miev、BMWのi3などのピュアEV、三菱アウトランダーPHEV、プリウスPHV、ホンダINSIGHTなどのPHEVなど、日本で購入可能なピュアEVやPHEVが増えてきましたね。
これらの電動自動車を購入した際に必要となるのが、充電設備です。
街中に充電設備が増えてきため、外出先で充電できる環境が整ってきましたが、まだまだ充電は自宅中心になります。
EVもしくはPHEVを購入した際に車に充電ケーブルが付属していますが、毎回これを取り出して、コンセントにつないで、充電が終わったらしまう、といった作業を繰り返すのはうんざりしてきます。
このため、駐車場に充電コネクタを収納できる充電器ボックスを設置するのがおすすめです。
このページでは、自宅の駐車場にEV充電ボックスをDIYで自作する方法をご紹介しています。
充電コネクタを角パイプに自作で設置する方法をご紹介
まずはEV充電設備の完成図から見てみましょう。
駐車場横に黒のアルミの角柱を立て、これにEVの充電コネクタを固定する形式です。
この方式であれば、外壁に穴を開ける必要がありませんので、外壁内部の電線に傷をつけたり、薄いの壁の内部への水の浸入などに気を付ける心配がありません。
充電器の操作ユニットは収納ボックス内に収納
管理人の車のEV充電器には操作ユニットがついているので、これは脇に置いたボックス内に収納します。
本当は角柱の色と合わせて黒にしたかったのですが、EV充電器の操作ユニットに適した手ごろなサイズのものがなかったので、仕方なく赤の収納ボックスにしました。
今回設置する充電ケーブル
管理人の愛車Audi A3 sportback e-tronの充電ユニット(ロングタイプ:7.5m)です。
充電コネクタと200Vコンセントの間に操作ユニットがあるので、このユニットも収納するボックスが必要となります。
ちなみにe-tron充電器の操作ユニットの裏側には充電器の仕様が書かれています。
Frequency(周波数) 50/60Hzとあるように、50Hzが標準のドイツ製ながらにしてちゃんと60Hzにも対応しています。
使用温度範囲は-25~35℃です。日本ではマイナス側なは問題なさそうですが、夏場なんかは温度の上限を超えてしまいそうですね。
EV充電器の操作ユニットの側面にはアウディマークがあります。
充電器を設置するのは、駐車場横の雨樋の横
管理人がEV充電器を設置する場所に選んだのは駐車場の横の雨どいの裏側です。
この雨どいの横に角パイプを立てて固定し、そこに充電コネクタを固定するための充電ソケットを設置します。
管理人が雨樋の横をEV充電器の設置場所に選んだのは、家の前の道路から充電器が隠れること、角パイプの固定用に雨樋を使えば家の外壁に穴を開けなくてよいためです。
充電コネクタ設置用の角パイプを調達
角パイプは近所のホームセンター(アグロガーデン)で調達しました。
購入したのは、アルインコ製の黒い角パイプFB-137K(15mm×40mm×厚み1.2mm×4000mm)です。価格は4070円でした。
全長4mなので、半分に切断すれば、2mという丁度良い長さの角パイプが2本できます。一本の幅が4cmなので、これを束ねれば幅8cm☓高さ2m☓厚さ1.5cmの柱ができることになります。
ちなみに、角パイプの切断は、ホームセンターで頼むと切断1箇所50円でしてもらえました。
充電コネクタホルダーはタキゲンのCP-457-A
この柱にEV充電器のコネクタホルダーを設置します。
管理人が選んだコネクタホルダーはTAKIGENのCP-457-Aです。タキゲンのコネクタホルダーには他にも鍵付きのタイプもありますが、充電ユニット自体がディーラーで購入してもせいぜい1万円程度なので、そもそも盗難の可能性も低いですし、盗難に遭っても被害額が知れているので鍵無しのシンプルなタイプにしました。
EV充電器ソケットCP-457-Aの幅は73mmなので、幅80mmの角パイプに十分収まります。価格も1500円とリーズナブルです。
角パイプ2本はI形金具で固定
早速、EV充電設備の製作に取り掛かります。
まずは、2mに切断した角パイプ2本を束ねて固定します。
これには、I型金具を使用します。
I型金具をねじで固定するため、まずは角パイプに穴を開けます。M4ネジを使うので、ドリルで5mmの穴を2箇所開けます。
穴を開けるとこんな感じ。管理人のDIY技術力の都合上真円にはなっていませんが、実用上問題ありません。
アルミ角パイプのような薄い板にI型プレートをねじで固定するにはナットリベットを使います。
管理人が使ったのは、STRAIGHTのアルミ製ナットリベットM4用です。
まずは、ナッターの先にナットリベットを取り付けます。
次に、角パイプの穴にナットリベットを差し込みます。
ナッターのハンドルを握ってナットリベットをかしめると、角パイプにナットリベットがしっかりと固定されます。
角パイプにナットリベットを取り付けたところです。
I型金具を各パイプに固定するのには、M4のトラス小ねじを使います。
このM4ねじ2本を使って角パイプ2本をI型金具で固定したところです。
2本の角パイプを隙間なくしっかりと固定することができました。
このようなI型金具を長さ2mの角パイプの上と下に取り付ければ2本の角パイプをしっかりと固定することができます。
雨樋の出っ張りと干渉しないようにニブリングツールで穴開け
さて、後は角パイプを雨樋の横に立てかけるだけと思いきや、実は問題が一つ。
雨樋の横には雨樋の固定金具の出っ張りがあり、このままでは角パイプと干渉してしまいます。
と、いうことで、雨どいの出っ張り部と干渉しないように角パイプに穴を開けます。
2cm角くらいの四角い穴を開ける必要があり、さすがにドリルではしんどいので「ニブリングツール」という工具を使います。
これは、ハンドルを握ることで先端の刃でアルミをせん断で押しきるツールです。
ニブリングを使うことで、四角の綺麗な穴を開けることができました。
ニブリングツールの扱いが雑なため、ややひっかき傷ができてしまいましたが、裏側なので目立ちませんよね、きっと。オッケーとします。
角パイプの下を地面にアングルで固定
さて、後は角パイプを雨樋の横に立てかけるだけです。
立てかけるために、角パイプの下にL字形のアングルを取り付けます。
角パイプの下にはアングルを設置するための穴を2箇所ずつ、計4箇所開けます。
先程のI型金具と同じく、ナットリベットとねじでアングルを設置します。
アングルを設置したところ。
EV受験を設置する角パイプの下端にL型アングルを設置できたら、早速雨樋の横に立てかけてみます。
なかなかいい感じです。
角パイプに穴を開けておきましたが、雨樋の金具が出っ張っているところとぴったりです。これで干渉を避けることができました。
地面にアングル固定用のアンカープラグを打込みます
次は、アングルを地面にねじで固定します。
駐車場の地面はコンクリートなので、コンクリート用のアンカープラグ(コンクリットプラグ)を打ち込んでねじで固定することにします。
コンクリットプラグとM4タッピングネジです。
コンクリットプラグを設置するために、コンクリートドリル(振動ドリル)で地面に穴を開けます。
うまい具合に穴が開きました。
穴にコンクリットプラグを入れます。
コンクリットプラグを地面に最後まで押し込んだところ。
コンクリットプラグにアングルをねじで固定します。
角パイプの上部を雨樋にアングルで固定
アングルでEV充電ソケット固定用の角パイプの下端だけとめても、上側が固定されてなければ倒れてきてしまいます。
ということで、上側も雨樋に固定します。
角パイプの上の方の側面にドリルで穴を開けます。
この穴にもナットリベットを設置します。
このナットリベットを使ってL型のアングルで雨樋に固定します。
別の角度から見るとこんな感じ。
タキゲンのEV充電器ソケットホルダーを角パイプに固定
さて、最後にタキゲンのEV充電器ソケットホルダーを固定します。
充電ソケットホルダーの裏板をM4ねじで角パイプに固定します。
これにEV充電器ソケットホルダーの本体のツメを引っ掛けて固定完了。
完成です♪なかなかスマートに設置できました。
実際にプラグインハイブリッド車のEV充電ソケットを固定してみました。
ばっちりです。
EV充電器の操作ユニットは収納ボックスに
EV充電器の操作ユニットは収納ボックス内に収納します。
操作ユニットとは言っても、アウディA3 sportback e-tronの場合、充電スピードを100%にするか50%にするか、ロック用のPINコードを入力するかどうかの設定くらいしかないので、普段は全く使いません。
角パイプに固定しても邪魔なだけなので、脇の収納ボックスに入れておくことにしたのです。
完成図がこんな感じです。最終的には蓋をしますが、この写真は蓋を外したところ。
収納ボックスの上部にはまだスペースがあるので、後日棚をつけて洗車グッズの収納場所にしました。
収納ボックスを固定するのには、このようなL字のステンレス製のアングル2個を用いました。
アングルを地面にねじで固定するため、振動ドリルで地面に穴を開け、コンクリットプラグを入れ込みます。
そこにねじでL字型アングルを固定します。
順番が前後しますが、アングルの垂直部分にはナットリベットを2箇所取り付けておきます。
収納ボックスの底に穴を開け、ねじで収納ボックスをナットリベットに固定するのです。
ナッターでナットリベットをアングルにカシメたところ。
EV/PHV充電ケーブル収納設備の自作にかかった費用
ここでご紹介した方法でEV/PHVの充電ケーブルの収納設備を自作するのにかかる費用は約1万円ほどでした。
あくまで、部品代なので、別途ナッターや振動ドリル、ニブリングツールの工具費用がかかります。
EV/PHV充電ソケット固定用の角パイプの費用
- アルインコ製の黒い角パイプFB-137K:4070円
- パイプカット費用:50円
- 角パイプ端のキャップ4個セット:475円
- I形ジョイント金具19FI:159円×2個=318円
- L形アングルジョイント19A4:190円×2個=380円
- ミニJ金折3.2×18:171円
- コンクリットプラグ:360円
- M4ステントラスタッピングねじ:450円
- STRAIGHTナットリベット:535円
合計:6809円
充電器操作ユニットの収納用ボックスの費用
- アイリスオーヤマ ボックス バックルボックス NSK-230 ダークグレー/レッド:1501円
- ぴったりサポート(ステンレスのL字金具): 799円☓2個=1598円
- ステン三角タッピング:150円
- 超低頭ねじ:330円
合計:4378円
EV/PHV充電ケーブル収納の自作まとめ
このページでは、EV/PHV充電ケーブルを収納する設備を自作する方法をご紹介しました。
- 駐車場の横の雨樋に角パイプを立てかけ
- 角パイプにタキゲンの充電ソケットを設置
- 充電器の操作ユニットは収納ボックス内に設置